TOP > レクチャー > 激しい運動直後に摂取するプロテインの功罪

LECTURE

特集講義

 プロテインはアミノ酸スコアーの理論にのっとり必須アミノ酸8種類を全て一定量以上含有し、非必須アミノ酸・炭水化物・ミネラル・ビタミン等を配合した栄養補助食品である。
メーカー指導によると運動終了後に20g程度の摂取を薦めているが、蛋白質の摂取必要量は体重50kgの人で1日50g程度である。過剰に摂取した蛋白質は尿となって排出される為問題ないとの注釈があるが果たしてこんなに多く摂取する事が本当に適切なのか?
トレーニング終了時は必ず脱水状態にあり、(脱水にならない程度の練習ならサプリメントは必要なし)過剰なプロテインを処理するのは全て腎臓である。熱中症等高度の脱水状態では腎機能は急速に悪化することでも理解できるように、脱水状態での高濃度の蛋白処理は腎臓に大きな負担をかける。事実、練習直後のプロテイン摂取をコーチに強要され継続していたが、遂に腎不全に陥ったと、ジュニア選手の親御さんから相談を受けている。テニス、水泳などの競技種目だが、相談を受けただけでも数名なので実際にはかなりの被害者が存在すると思われる。
脱水状態でのプロテイン摂取は禁忌と認識して欲しい。